台東区・五條天神社

日本武尊が始めた古社

五條天神社は、縁起によると大変古い歴史を持ち、その始まりは日本武尊の時代とされています。
日本武尊が東征を行う際、この地を通った折、大己貴命と少彦名命の祭神をここに奉ったのが始まりとされています。
この出来事は、今からさかのぼること1,900年前とされていますので、日本の中でも有数の歴史を持つ神社だと言えるでしょう。
それ以後、これら大己貴命と少彦名命が主神として神社に鎮座しています。

江戸時代になると、学問の神様、歌の神様として名高い菅原道真公が、相殿に奉られることになりました。
この神社は、各地を転々としてきましたが、昭和3年に今の場所に社殿が建てられ、それ以降、現在に至るまでここに五條天神社が位置しています。

医薬の神様としてご利益をもたらす

五條天神社は、医薬祖神として、医薬の業に関するご利益、守護を与えてくれます。
そのため、各月10日には医薬祭と呼ばれる行事を行っています。
この祭礼では、前日に病気の癒やしを願う人々が人形を収め、当日にそれを神前に供え、人々の健康を祈っています。

こうしたご利益から、薬事協会ビルの屋上に分社があり、薬の神様としてこの業を守っています。
人々の健康を守る神として、いつも参拝を行う人が絶えません。

3年ごとの大神輿の巡回も、この五條天神社の特徴です。
千貫神輿とも呼ばれる神輿を中心に、天狗や古代の衣装を身にまとった人々が行列を作って、氏子町内を歩く様は圧巻で、メディアに取り上げられるほど有名な祭りです。
この神輿行列見たさに、都内はもちろん遠方からも多くの人が訪れ、この地域が人であふれます。

神社境内にある花園稲荷神社も忘れずに

五條天神社の境内には、花園稲荷神社が建っています。
穴稲荷という別名も持っていて、ここも古い歴史を持ちます。
明治維新の際、彰義隊が最後にここに立てこもって激戦を繰り広げたところとしても有名で、神社を参拝に来る人だけでなく、歴史に興味を持つファンもその地を見るために訪れることがあります。

また、境内には趣のある庭園や花、草木がたくさん植えられていて、落ち着いた雰囲気のある場所となっています。
そのため、神社へお参りに来る人だけでなく、散策をする人や、のんびり境内で時間を過ごしたい人などが、昼間を中心にたくさんいます。
このように、市民の憩いの場所ともなっていて、生活に深く入り込んでいるのが、この五條天神社の特徴であり魅力とも言えます。

古い歴史を持つ神社ですが、常に地域との関わりを欠かすことなく、定期的に人々と交わる祭りを行うなどして、氏子と近い距離にあります。
上野公園にあるということで、人々が集まりやすく、アクセスが楽なのも便利ですね。